奇妙な話は朗読に向いたものもあります。ここではそんな朗読に向いた、実際に体験した奇妙な話を紹介しましょう。
話の主が中学生だった頃のこと。時期は春、通っていた中学校近くで友だちと別れ自転車で帰っていたところ。
自宅まであと2kmほどの線路を渡ったところで、彼は気づきました。近寄ってみるとやっぱり財布です。最初ラッキーと思ったそうですが、中身を見るとぴったり五千円。小銭もカード類もありません。
昭和時代のこと犯罪者になりたくないという思いで、学校付近の警察署まで戻り届けたそうです。
そんなことはすっかり忘れていた6ヵ月後。警察から電話があり、持ち主は現れず五千円を取りに行きました。
そんな彼が簡単な手続きを済ませ、正真正銘五千円は自分のものだと喜んで家に帰る途中のこと。
五千円を拾ったあの線路を渡りました。
そしてまったく同じ場所で、ほとんど色も形も同じ財布が落ちていたそう。
嘘だろと思いながら中身を見ると、まさかの五千円です。
拾得物の権利発生した日に、全く同じ場所でほとんど同じ財布で同じ金額を拾うという体験です。違っていたのは小銭が数円入っていただけ。
あまりの驚きに来た道をそのまま戻り、警察に向かいました。対応してくれた警察官も驚愕です。
それから半年後のこと。警察から電話があり再び拾得物の権利発生です。その帰りに家の手前で千円札を拾ったということです。
朗読して聞かせたい、なんとも奇妙な話ですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿