世にも奇妙な物語に出てくるのは奇妙な話ばかりですが、2つの奇妙な短編集を紹介しましょう。
最初はその名も「世にも奇妙な君物語」。最年少の直木賞作家でも知られている「朝井リョウ」さんの短編集です。
TVの世にも奇妙な物語の大ファンである朝井さんが、自身のドラマ化を夢見て、書き下ろした作品。
単純に奇妙な小説ということにとどまらず、現代社会を皮肉っていて風刺が効いているのも特徴です。
奇妙なブラックユーモアが並んでいて、中毒性も高い一冊。実在する芸能人を思い起こさせる内容には、つい笑ってしまうところ。
続いては「陰陽師」でも知られる、夢枕獏さんの短編集「鳥葬の山」。毛色が違う奇妙さが楽しめる1冊となっています。
表題作にもなっている「鳥葬」とは、チベットで実際に行われている葬儀のこと。
ラサの町で人間の死体をハゲワシに処理させる鳥葬に立ち会った夏木は、毎夜夢の中に奇怪な謎の光景が現れる。
そんなルポルタージュのような雰囲気で書かれていることもあり、あながちフィクションとは思えず、背筋がひやりとすること請け合いです。
全体を通してグロテスクな表現も含め、怖い話が続きます。自分好みの奇妙さを探している方におすすめの作品。
この2つの奇妙な話は、ぜひ持っておきたいところ。
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